子供がお家ではなぜ片づけないのか
ご訪問に行くとよくご相談を受けるのは
「子供が片づけをしてくれない」
「リビングがおもちゃだらけで人が呼べない」
など、お子様のお片付け問題に悩むお母さんが多いです。
でも、保育園や幼稚園、学校ではちゃんと片付けてませんか?
散らかったままで給食を食べたり、
お昼寝したりしてませんよね。
それは、先生たちが片づけるまで付いて見て、
しっかり見届けているという理由もありますが、
一番は
「ルールが決まっているから」です。
戻す場所・戻し方・戻す人・戻す時間。
でも、毎日忙しいおうちの方が、
これ全てをルール決めして管理するのはすごく大変だと思います。
そんな中でもひとまず
「戻す場所」が決まっていれば
格段とお子様の片付け問題は楽になります。
まず最初に決めること
でも、その前にもっと重要な事があります。
それは、
「持つ量」を決めること。
幼稚園や保育園で、棚からはみ出したおもちゃ、教室の机や椅子が移動しづらくなるほど床置きになっているおもちゃを見たことはないですよね?
このクラス(年齢)は絵本はこれくらい。おもちゃはこの種類。と
そのクラス内に用意されているおもちゃの種類や分量はざっくりと決まっているはずです。
つまり、
必要なモノを必要な分だけ選び取っているのです。
そうすることで、無駄なものが無くなり、わかりやすく、片付けやすくなる。
保育園の場合は、年齢に合わせて一般的な指標で種類や量を決めていると思いますが、
お家では少し変わっています。
・お子さんの性格(工作が好きなのか、体を動かすことが好きなのか等)
・お部屋の作り 等
そのお子さんに合わせて、
「今必要なものを必要な分だけ選ぶ」
言わばカスタマイズできるんです。
おもちゃの量が多すぎると、
おもちゃの住所を決めたくても土地がないので
決まりません。
そうすると住所不定になり、
リビングをふらつくことになります。
「プラレールのあれが欲しいのにないー!!」と言って、
全然使っていないおもちゃの中をかき分けて探し、最終的にリビングがおもちゃだらけ。
そんな状況から片づけるのは親だって嫌ですもん、子供はもっと嫌ですよね(笑)
そこに全然使っていないおもちゃが混ざっていなければ、おもちゃにすべてざっくりでも住所が決まっていれば、もっとシンプルに、探しやすく戻しやすくなるんです。
「自分で選び」「自分で決める」ことで【選択力】が身につく
とは言え、まだ小さなお子様が必要なものを一人で選び取っていくのはまだ難しいというご家庭もあると思います。
その場合は、
まずはおうちの方が選んであげる。
4歳くらいになってくると自分でもだんだん「好きなモノ」が分かってきます。
選ぶポイントは
「今」好きなもの。
「今」大事なもの。
成長とともにこの「今」好きなもの。大事なもの。が変わっていきます。
好きなもの、大事なものが多すぎる場合は、
順位をつけてもらうのが一番です。
そうすることで、
「何位まではここに置いておこうね」や
「この棚における分まで出しておこうね」と自然と一緒にルールが決められます。
一緒に今必要なものを選び取り、
一緒にルールを決めることで
自分で選んだ=自分で決めた
という自信につながり
【選択力】が身に付きます。
人は人生の中でたくさんの選択をしていきます。
・進学
・就職
・結婚
・出産
・介護 …
日々の生活の中の小さな選択から人生における重大な選択まで、
様々な形でいくつもの選択をしていくのです。
その時に大事なのがこの【選択力】
「なんとなく」や
「とりあえず」や
「よくわからないけど」
で決めるのではなく
自分の選択に自信を持たせるためにも、
自分で選んだものを大事に使う。
自分(おうちの人)で決めたルールで楽しむ。
ことが大事だと私は思っています。
自分で選び、自分で決めると意外とちゃんとルールを守るものです。
お片付けをさせたければ、
まずはおうちの方がお子さんと一緒に
「持つ量」と「ルール」を決めることが大事です。
必ずしも
選ばなかったもの=捨てるものにしなくてもOK。
もちろん、捨てたり、売ったり、譲ったり
できた方がすっきり片付きますが、
特にお子様のものはすぐにそのようにできない場合が多いと思います。
もしお家にスペースがあれば、
2軍置き場を作ってあげることで、
迷っているものも、順位がつけられます。
まずはそこから始めるのがいいと思います。
お子さんの選択力も育ち、
片付けも促せる。
整理収納は
いいことだらけなんです。